ビタミンDへの期待
世界は一つ。新型コロナウイルス
新型コロナウイルス
感染経路から感染予防を考える
肌保湿の大切さ
オピオイドクライシスとは
 
 
 
 

世界は一つ。新型コロナウイルス

 みなさま、お元気でお過ごしでしょうか?3月号、4月号、と続けて新型コロナウイルスのテーマでお話をしましたが、今月もまた同じテーマを扱うという、長丁場となっています。今日は4月22日、Earth Dayです。今、宇宙から地球を見るととてもきれいいに見えるそうです。人間たちの活動が制限され、車や工場からの排気ガスが減ったことで、地球は気持ちよく呼吸をしているのかもしれません。先の見えない不安な毎日をお過ごしの方もいらっしゃるかもしれませんが、今自分たちにできることを考えて乗り切りましょう。
ウイルスは人を選びません。これから先、経済を回すために少しずつ行動制限がゆるくなる可能性もあります。いつ自分や家族が感染しても慌てなくていいように、余裕のある今、心の準備と身の回りの準備をして備えましょう。

過度な消毒には気を付けて
 新型コロナウイルスCOVID-19は、70%~80%のアルコールで不活化します。新型コロナウイルスはエンベロープ(外側にリン脂質とたんぱく質の殻)を持つウイルスで、また、エンベロープの大部分は脂質であるため、アルコールのほか、石鹸や界面活性剤などでも破壊されることが分かっています。自宅で過ごす中では、石鹸でしっかり洗いすすぐという丁寧な手洗いが基本であり、とても大切です。手洗いによる石鹸でのすすぎ残しや頻繁な手洗い、アルコール入りのハンドサニタイザーなどの多用によって、肌の乾燥やケミカルによる肌荒れをはじめとする健康被害も多く報告されています。外出時、勤務中、外からのものを自宅に入れる時などはアルコールなどの消毒も必要でしょうが、明らかな感染者がいない状況での自宅での過度な消毒は避けた方が賢明です。特に小さなお子様は肌が薄く影響を受けやすいです。洗いすぎ、ハンドサニタイザーの使いすぎには、くれぐれもご注意ください。

次亜塩素酸ナトリウムは安全に正しい希釈濃度で十分な換気をしましょう
 アルコールやハンドサニタイザーが手に入らない、という方もいらっしゃるかもしれません。次亜塩素酸ナトリウムは、エンベロープを持たないウイルス(ノロウイルスやロタウイルスなど)にも効果があり、新型コロナウイルスにも効果があります。アメリカではCLOROXという商品名で広く知られている漂白剤の主成分です。次亜塩素酸ナトリウム(Sodium Hypochlorite,化学式はNaClO)は、強アルカリ性なので、希釈して使うのはもちろん、酸性のもの(塩酸を含む溶剤、酢やレモンなど)と混ぜると、有毒な塩素ガスが発生しとても危険です。もし、ドアノブやテーブルなどを次亜塩素酸ナトリウムの希釈液で消毒するような場合は、手袋をつけ、十分な換気を行いましょう。希釈濃度は手持ちの漂白剤の濃度によっても変わります。水で薄めた後は紫外線で分解され、時間を追うごとに効果が薄れていくので、その都度使い切る量だけ作ることが理想です。新型コロナの除菌目的であれば、用途によってもちがいますが、約0.05%での希釈濃度で使うことが推奨されています。金属類などは腐食する場合があるので、消毒後には水拭きが推奨されています。
 アルコール、次亜塩素酸ナトリウム、その他抗菌グッズなどの過度な使い過ぎは、新たな耐性菌の出現などの原因ともなるので、個人的には大変危惧しています。手洗いができる環境であれば、石鹸で丁寧な手洗い、モノも洗えるものならばケミカルではなく洗う方法もご一考ください。

コロナにかかった時の準備、心構え
 もし、コロナかな??と思った時の対処法について、ぜひ元気で余裕のある時から行動しておきましょう。解熱剤は何をのむ?については先月号で取り上げましたが、無理に下げずに、必要時はアセトアミノフェンを服用しましょう。参考までに我が家は、息子の体重を改めて確認し、解熱剤が必要な時にすぐ飲めるように準備。かかりつけ医の連絡先の確認。アイスノン、電解質リキッド、ゲータレードも少し余分に補充しました。感染したら買い物も行けないので、オンラインでの買い物も試しに利用して慣れておくこともおすすめです。

もし家族に感染者が出た場合は??
 コロナに感染された知人からの経験と助言を踏まえて、書かせていただきます。まず、コロナかな??と感染が疑われる場合は、速やかにプライマリードクターに連絡し指示を仰ぐことをお勧めします。軽症である場合は、自宅待機を指示されることがほとんどです。もし、世帯を一緒にする誰かが感染した場合、もし部屋を隔離できるのであればそれに越したことはありません。バスルームや食事、洗濯などもわけます。隔離する部屋は、汚染されるものが少ないように、モノはできるだけ片付けておいたほうがいいでしょう。発熱期間が4,5日続くような方も多いようです。高熱が出ているときに薬の管理などはなかなか本人だけでは難しいこともあります。また、今回の新型コロナウイルスは重症化する場合、短期間で急変する特徴があるようです。距離をおきつつも家族が薬の管理や状態の確認などを定期的にする必要を強く感じます。一人暮らしや小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、本当に難しいですよね。早く抗体検査が進み、抗体をもっている方がお互い安心してサポートに入れるなど、仕組みづくりが望まれます。ご近所さんや友達とも声を掛け合い、できる範囲で助け合うことも大切です。

ウイルスは人を選ばない
 感染者が謝罪する、避難されるニュースなどを目にします。ウイルスは人を選びません。中にはまだウイルスの恐怖を知ってか知らずか、自分本位な行動で感染を拡げてしまっている方もいらっしゃるかもしれません。ただ、いくら注意していても家から一歩も出ていない方の感染者の報告もされています。また、医療従事者をはじめ、Essential Workerのみなさんは、常に自分や家族への感染の不安と隣り合わせで、目の前の患者さんのために、そして社会のために働いています。ひとりひとり、みな置かれた場所や環境が違って、価値観も違います。その中で、自分だけのためではなく、大切な人の命を守るために、自分にできることを考えて行動をしましょう。自宅で過ごすことが可能な方は「Stay Home」。そして、笑顔で「Social Distance」。

新型コロナと共存するには
 元々この世には数えきれないウイルスや細菌、微生物などがたくさんいて、長い間人間は共存してきました。この新たな新型コロナウイルスとも今後長く共存していくのかもしれません。この自宅待機がいつまで続くのか、経済はどうなるのか、先が長いだろうということだけはわかる漠然とした不安。健康とは心身ともに元気である状態をいいます。コロナにかからなくとも、心が不安でいっぱいになって息苦しさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、多くの死者が出ている一方で、回復されている方も多くいらっしゃいます。ワクチンや治療薬の研究も進んでいます。ウイルスを拡大させるのも人間、終息させるのも人間。希望をもって、一人一人が行動することで、いつか終わりはくると思います。この新型コロナウイルスという目に見えないものとの闘いは、奇しくも世界を一つにしました。この騒動が落ち着いた後は、きっと元の生活には戻らず、何かしらの人間の進化を求められているのではないでしょうか。でも、“人との繋がり“という、変わらないものもあると信じています。どうぞ、みなさんお元気でお過ごしください。

 最後に、万が一新型コロナウイルスに感染して、重症化して入院が必要になった場合の心構えについて、Honor Health Deer Valley Medical Centerに勤務されている本間緑さんからの助言をシェアさせていただきます。とても参考になりますので、どうぞご一読ください。

“病院を利用する際に知っておいて欲しいこと”

 新型コロナウイルス対策として、病院では利用時の決まりが変わってきております。入院理由が新型コロナ肺炎以外のものであっても役に立つ情報だと思い、シェアさせていただきます。
現在、感染予防として、院内には患者のみ入場できることになっています。付き添いの方はERの受け付け後、即退場していただきますので、英語に自信のない方は、常用の薬のリストと一緒に、御自身の基礎疾患名、持病名を予め英語のリストにまとめておくことをお勧めします。緊急時の連絡先リストも重要です。自宅から車椅子、歩行器、杖などをお持ちの方は紛失防止の為、名前の書いたシールなどを貼っておいた方がいいでしょう。
以下はいざ入院と言う時にお勧めする持ち物リストです。普段ならば、毎日でも1日何回でも家族や友人からお見舞い時に持ってきてもらえるものですが、現在病院では一旦入院したら、退院まで誰にも会えません。追加荷物はフロントロビーでの荷物受け付け後、スタッフによって部屋に配達となります。

①着替えの下着:入院中は病院から出されるガウンと滑り止め付きの靴下で過ごします。腕に点滴に繋がれているため、パジャマはお勧めできません。転倒防止策として、スリッパはお勧めできません。普段尿もれ失禁のある方で、pull upタイプのオムツを利用している方、尿もれパッドを利用している方はそれも多めに持参して下さい。オムツタイプのものしかない病院もあります。下着だけではちょっと…と言う人はパジャマのズボン、または動きやすい短パンを荷物に入れておくといいでしょう。
②退院時に着替える着替えの服と靴:救急車で搬送の場合、大抵靴を履いていません。履きやすい靴も荷物に入れておくといいでしょう。
③洗面用具
④女性の方は基礎化粧品と生理用具の準備があるといいでしょう。
⑤ドライシャンプー:退院時まで点滴の管が腕についていますので、洗髪はまずないものだと思ってください。髪の長い方は髪ゴム、ヘアブラシがあった方がいいでしょう。
⑥ウェットワイプ:シャワーもほぼないと思いますが、sponge bathing 清拭は可能です。自宅から持ってきたボディソープとハンドタオルで清拭もできますが、赤ちゃん用お尻拭きなどのウェットワイプが簡単でお勧めです。女性の方で敏感肌の方は、顔専用のウェットワイプがあった方がいいでしょう。
⑦携帯電話、タブレット、ラップトップ:病院のwifiは無料で利用できます。充電器をお忘れなく。
⑧ハンドサニタイザー:ウェットワイプとこれがあると便利です。手を洗いにシンクまで行けない状況が多々あります。
⑨マイマスク: 病院内では自分の部屋から出る時はマスクが義務付けられています。検査などで他の階に移動の時はマスク着用が必須です。病院から使い捨ての不織布マスクが配給されますが、退院まで1人1枚のみ。退院時にはそれを捨てますので、マイマスクはあった方がいいと思います。
⑩入れ歯を利用の方は入れ歯接着剤、洗浄剤を持参お勧めします。
⑪補聴器を利用の方は、予備の電池があるといいでしょう。
⑫眼鏡:普段コンタクトの方も入院中は眼鏡がお勧めです。老眼の方、老眼鏡を忘れずに。

 アリゾナでも新型コロナウイルス感染者は日々増加し、今でも医療現場ではPPE(個人用防護具(personal protective equipment)が不足しています。医療従事者は現場で命がけで患者と一緒にこの病気と闘っていますので、皆さんは不要不急の外出を避け、マスク着用、手洗い、social distanceを引き続き、よろしくお願いします。

 医療現場では、今もなおマスクなどが不足している状況だそうです。手作りマスク、マスクのループをかけられるボタン付きのヘアバンドなど、寄付大歓迎だそうです!!もし、手芸のお得意な方がいらっしゃったら、この機会にぜひ!寄付の仕方が分からない場合は、
info@kokopellihealingaz.com までご連絡ください。私の方で、責任もって手配させていただきます。もしくはLINE(ID:@869rxhti)にお気軽に連絡ください。

参考
アリゾナのコロナ感染状況、医療機関の検索→アリゾナ州保険局 https://www.azdhs.gov/
WHO(世界保健機関) https://www.who.int/  
CDC(米国疾病予防管理センター)   https://www.cdc.gov/

 

尾中景子

福岡県出身。2002年、熊本大学薬学部卒業。九州大学病院に約7年間勤務。主に医療チームの一員として入院患者への服薬指導、学会への論文発表、学生の指導などを主な仕事とする。2009年、結婚を機にアリゾナに移住。2016年、自分の好きなことを始めよう、と元々興味のあったアロマセラピーの世界へ。ハワイ・カイルアの米国NAHA協会認定校 Ohana Healing Instituteにて、オンラインや現地での勉強を重ね、クリニカルアロマセラピスト・ハワイアンヒーリングハーブの資格を取得。現在、日本語で米認定アロマセラピーの資格が取れるスクールKokopelli Healing Arizona主宰。他に、にほんごであそぼ&つくろin Arizona~日本をつなぐ~主宰。
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