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発酵食品の魅力

  

 みなさま、お元気ですか?アリゾナの新型コロナウイルスの感染者数が、ここ数日劇的に増加しています。引き続き、気を引き締めて、一人一人が自分のため、みんなのためにできることを考えて行動していきたいですね。といっても、自粛生活が始まって早いもので3ヶ月以上。みなさん精神的にも体力的にも疲れがでてくる時期ではないでしょうか?どうぞみなさまにとっての少しでも居心地のよいベストな環境を模索しつつ整えて、第2波に備えましょう。新型コロナウイルスへの対策の一つとして、免疫力を高めることが注目されています。免疫力を高める方法は、規則正しい生活、偏りのない質の良い食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス発散です。誰でもわかる、当たり前の基本が大切とは分かってはいても、、、それを毎日続けることは、意外にも難しいことだったりもしますね。無理をせずに簡単なできることから日常生活にとり入れましょう。
 免疫力を高めるには腸内環境を整えるといいと言われていますが、そのためには腸内の善玉菌を増やすことがポイントになります。腸内環境を整え、免疫力向上の効果が期待できる食品の一つとして注目されているのが発酵食品です。日本文化が生み出した和食とは切っても切れない様々な発酵食品には、実は底知れない魅力が隠されています。今回は、その発酵食品の魅力と不思議についてお勉強したいと思います。


腸を整えると免疫力アップ??


 腸の働きを活発にさせ、腸内環境を整えることが、「免疫力アップ」に繋がるとして大きな注目を集めています。では、なぜ腸内環境を整えると免疫力アップにつながるのでしょうか?人間の腸には約70%もの免疫細胞が集中するといわれ、専門的には「腸管免疫システム」と呼びます。また、人間の腸管にはおよそ、1000種類、100兆個の腸内細菌が生息し、消化されなかった食物繊維などを発酵によって代謝しています。感染症に対しては免疫を活性化する一方、体内に必要な栄養成分は吸収し、リンパ管や血管を通して全身に送り込んでいます。
そして、理想的な腸内環境を整える食品の一つが「発酵食品」と言われています。発酵食品に含まれる微生物(菌)と併せて腸内の善玉菌のエサとなる食物繊維を摂ることで、育菌、そして腸活の効果が期待されます。便秘解消をはじめ、体の代謝を上げる効果もあり、美容効果やアンチエイジングも。「発酵食ライフ」は習慣づければ、良いことづくしです。
微生物の恵み。発酵食品とは
 発酵食品とは、食材を微生物などの作用で発酵させ、栄養価やうまみ成分、かつ保存性を高めた食品のことをいいます。冷蔵庫などの保冷技術が存在する前から、先人たちは知恵を働かせ、保存食として発酵食品を生み出してきました。日本の伝統的な発酵食品としては、納豆、醤油、味噌、漬物、かつお節、くさやなど、世界では、ヨーグルト、キムチ、紅茶、パンなどが発酵の過程で得られる代表的な食べ物です。また、穀物や果物を発酵させて製造される酒も多種多様存在します。


発酵食品を作る微生物の種類


 発酵食品にかかせない微生物は、カビ・酵母・細菌の3つに分類されます。その代表が、乳酸菌、麹菌、納豆菌、酵母菌、酢酸菌などがあります。
乳酸菌
乳酸菌は350種類以上も存在するといわれ、世界中で多種多様に活用されています。乳酸菌が腸内に入ると、腸内の善玉菌を増やし健康に大きく関係していると言われています。善玉菌を増やすと、腸内環境が整い、免疫力アップをはじめ、便秘解消、不要な毒素の排泄、美容、アンチエイジングの効果も期待できます。乳酸菌は、食品の中の乳糖やブドウ糖といった糖を分解して大量の乳酸を産生させます。塩分過多にならない程度に、一日一食は乳酸菌が使われる発酵食品をとり入れたいですね。
代表食品・・・ヨーグルト、チーズ、漬物、キムチ、
麹菌
麹菌(=こうじカビ)は、日本の「国菌」にも認定されており、古くから日本の適度な温度と湿度の中で生息してきた菌と言われています。日本の和食にはかかせない調味料の多くがこの麹菌を使って作られています。飲む点滴とも呼ばれる「甘酒」も麹菌で作られていて、ビタミンB1,B2,B6,葉酸、パントテン酸が多く含まれ、疲労回復効果が期待できます。
代表食品・・・味噌、醤油、日本酒、みりん、米酢
納豆菌
稲わらに生息する、納豆作りに不可欠な菌。加熱した大豆に納豆菌(ナットウキナーゼ)を加えて、発酵させたものが納豆です。大豆のたんぱく質を分解し、アミノ酸を作り出し、糸を引く納豆ができます。ビタミンB2は煮豆の2倍、ビタミンK2は他の発酵食品の約100倍ともいわれています。ビタミンK2によるカルシウム吸収促進作用は、骨粗しょう症予防効果も期待できます。抗凝固薬(ワーファリン)を服用中の方は、納豆に含まれるビタミンKによって、薬の効果が低下するので、残念ながら納豆は食べられません。
代表食品・・・納豆
酵母菌
 自然界のいたるところに生息する菌の一つ。酵母菌は糖分を分解して、二酸化炭素とアルコールを出します。
代表食品・・・パン、ワイン、ビール、日本酒
酢酸菌
 酒を酢酸菌によって発酵させたものが酢。


梅干しは発酵食品??


 梅干しは梅を塩で漬け込むので、てっきり発酵食品かと思いがちです。しかし、実は梅干しは発酵食品ではありません。その理由は、塩分濃度が高く、発酵に必要な乳酸菌や酵母菌などの微生物が生息できない環境を作り出してしまうからです。梅干しのあの酸味の正体は、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸で、これはこれで疲労回復効果などが期待できます。発酵食品ではありませんが、日本の伝統的な食べ物で、発酵食品の味噌や醤油とも相性がいいので、ぜひ一緒に取り入れたい食べ物ですね。


発酵食品と食物繊維で腸内環境を整える


 日本国内外の発酵学を長年研究されている、農学博士の小泉武夫先生によると、日本で見つかった最古の発酵食品は、約4000年前の縄文時代の魚醤とどんぐりのお酒だそうです。その後、お酒をはじめ、味噌や醤油、納豆など日本人は穀物や豆類を多彩に発酵させ、日本が世界に誇る独自の食文化を発展させてきました。小泉先生は、微生物(菌)の中でもヨーグルトや漬物に多い乳酸菌のことを、「まるで光り輝く存在」と形容されています。免疫をつかさどる腸に働きかけ、善玉菌を増やし悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を整える=免疫力アップする乳酸菌。ぜひ、乳酸菌をはじめ、発酵食品をこころがけて摂ることで善玉菌を増やしましょう。併せて腸内の善玉菌のエサとなる食物繊維(海藻、わかめ、昆布、果物、キノコ類、里芋、大麦、豆類など)も摂取することで、より効果的な腸内環境を整えることが期待できます。どうぞ、みなさま、おいしく元気にお過ごしください!
ZOOM 情報交換会
先月、6月13日(土)に、6月号のテーマ「ビタミンD」を中心に、新型コロナウイルスの抗体検査、ペパーミントの精油の安全性などについてオンラインZOOMで情報交換会をさせていただきました。約10名の方にご参加いただき、ありがとうございました。次回は、「発酵食品」をテーマに7月11日(土)10時~を考えています。ぜひ、発酵食品に興味のある方と繋がりができたらうれしいです。お問合せお待ちしています。

尾中景子

福岡県出身。2002年、熊本大学薬学部卒業。九州大学病院に約7年間勤務。主に医療チームの一員として入院患者への服薬指導、学会への論文発表、学生の指導などを主な仕事とする。2009年、結婚を機にアリゾナに移住。2016年、自分の好きなことを始めよう、と元々興味のあったアロマセラピーの世界へ。ハワイ・カイルアの米国NAHA協会認定校 Ohana Healing Instituteにて、オンラインや現地での勉強を重ね、クリニカルアロマセラピスト・ハワイアンヒーリングハーブの資格を取得。現在、日本語で米認定アロマセラピーの資格が取れるスクールKokopelli Healing Arizona主宰。他に、にほんごであそぼ&つくろin Arizona~日本をつなぐ~主宰。
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